ちょっとマネープランの話をお休みにして、今回はベビーシッターマッチングについて触れます。
先週金曜日(2020/4/24)に元保育士で現在無職の男性が、男児にいたずらをしたとして逮捕された、というニュースがありました。
これ以外でも最近は需要と供給のバランスが崩れているからか、ベビーシッターマッチングサービスの評判が悪化しているように思います。
今、何社あるか調べてみたら、ざっと調べてみただけでも老舗クレイドルや有名なKidslineをはじめ10社が簡単に見つかりました。
過去に何度か記している通り、僕たちはKidslineをはじめ、ベビーシッターさんのお世話になっています。今まで、幸運にもトラブルに当たったことはありませんが、今後また新たな方のお世話になる機会は必ずあるので、特に妻は多少ナーバスになっていました。
特に最近、保育園が登園自粛となり需要と供給のバランスが崩れていることで、ベビーシッターなど育児支援の会社は強気になっています。
一ユーザーとして、Kidslineなどベビーシッターマッチングサービスについて、特に評判がなぜ悪化しているのかについて、僕なりの見立てを示してみたいと思います。
【知らなきゃまずい!デメリット!?】
1.例えば今回のような事件が起きても、なぜ運営会社は何も言わないのか、について。
例えばKidslineは自らを「ベビーシッターマッチング」と呼んでいます。
これはどういうことかといえば、あくまでも提供しているサービスは、「仕事を探しているベビーシッターと、育児を支援してもらいたいママ・パパなどとの、出会いの場を提供しています」ということ。
だから「あくまでも提供しているのは出会いの場なので、誰を選ぶかは利用者の自己責任で決めてくださいね。そしてトラブルが起こっても当事者間で解決してくださいね。」というスタンスなんです。
実際に小さいトラブルはよくあるようで、利用者がKidslineに問い合わせをしても、「当事者間で解決を」と冷たく突き放されてしまうことが、評判を悪化させている一因です。
乱暴に言えばマッチングサービスの企業はベビーシッターの質に対しての責任を負っていないんです。
ただ、質に対して全く責任を負わないというと利用者が減ってしまうので、ユーザーレビューをふんだんに採り入れているんですね。
あえて上記で「出会いの場」という表現を用いましたが、例えばお見合いパーティーで結婚詐欺師といい仲になってしまったとしても、選んだのはあなたでしょ、ということ。
独身証明書くらいは提出させているかもしれませんが、過去にどんなひどいことをしたのかとか、どんな別れ方をしたのかまではわかりません。
お見合いサービスであれば、過去を調べたりするでしょうが。
マッチングは人材派遣ではありません。なので質の保証はしない(できない)んです。
2.手数料が高い!
この手数料の高さ(なんと20%!)はさすがにビックリです。それもこの手数料、利用者と保育者双方から取っているから評判が悪化しているようです。
例えば、利用者側から見ると1時間2,000円の方でも、実質は2,400円。単純に時間単価だとパッと見、安価に見える方でも、手数料やその他オプション料金などが加算され、トータルとしては意外と高かった!と感じた方が多いようです。(僕も以前にそう感じたこともあります。)
上記にも記した通り、特に最近は需要と供給のバランスが崩れていることや、自治体が補助を乱発しているので、強気になりやすいという背景があることで、教科書的に言ってしまえば価格は需要と供給で決まる、というのがあります。
ではその手数料で稼いだお金は、何に使っているのでしょうか?
それは情報システム投資。
あくまでもマッチングサイトですから、利用者が使いやすいサイトであることが求められます。デザインはもちろん、サイトが快適にスムースに動くこと、そして最新の状態に常に更新されていること、支払い(決済)が確実であることが、最低条件。データベースの管理やスケジュール管理にミスがあってはいけませんし、常にシステムが安定稼働していなければトラブルが起こります。
会社概要や採用情報をみれば、これらの企業は保育の会社ではなくIT企業だということがわかります。KidslineはC2Cプラットフォーム企業と謳っています。
保育者の研修もちょっとはやっていることになっていますが、出会った保育者の方々に訊いても、保育に関することはほとんどやっていないようです。あくまでも働く上でのルールや、こういう場合にはこういう対応をすること的な運用上の研修がメインとのこと。
緊急事態宣言発令下ということもあるのでしょうが、現在ではオンライン研修のみですからね。
3.登録人材の質
1でも触れたように、ベビーシッターマッチングの会社は人材の質については保証などありません。あくまでも条件やユーザーレビューなどの限られた情報で判断するしかない、というのは、大切な子どもを託す上で、最も不安なことでもあります。
保育者側の登録条件に、保育士資格や幼稚園教諭は求められていません。誰でも登録できます。(一応選考があります)
僕自身の感想、そして周りから聞く評判、ネットでの評判…というちょっと偏ったサンプルですが、そこで言えるのは玉石混交ということでしょう。
また、今回ニュースになった事件で最も驚いたのが、再犯者だということ。せめて登録時に名前でサーチするとかはしてほしいですし、そんなことすらやっていなかったの!?というのは正直驚愕しました。
【メリット】
とはいっても、僕たちはKidslineで出会った保育者に定期で依頼をしています。
保育者の派遣事業をやっている企業・団体はたくさんありますが、派遣に比べるとマッチングサービス経由は個人間での契約になるから、やはり平均的には料金はリーズナブル。ただ、これはオプションなどを含めて、トータルで比較する必要があるので、各家庭が抱える事情にもよるかもしれません。
これは、新品を直営店で買えば質の保証(返品OKとか)が付くが、メルカリで買えば安いけど返品NGというのに似ているかもしれません。
今のような需要が爆発している時期だとどうにもなりませんが、平時であれば、単発でお願いできる方、定期でお願いできる方、多くの登録者がいることで比較検討して、そして色々な方と実際にお会いして決めることができるのはメリットでしょう。
今までの経験から言えば、保育士もしくは幼稚園教諭出身者の方が安心できる人が多いように思いますが、資格未保有者でも当たりだった方もいます。
【まとめ】
あくまでもマッチング。自分が、そして何よりもお願いする子どもとの(条件や相性なども含めて)納得する方と出会えるまで妥協しない、というのが賢明かと。
保育士資格保持者が事件を起こすとかだと(今回の事件はそうでした)、防ぎきれない面もあるかと思います。過去に芸能人の神田うのさんがベビーシッターに裏切られたという事件もありました。
被害総額3000万円! 神田うのがベビーシッターによる窃盗事件を激白|テレ東プラス
その意味では僕たち親が自分でできる最大限の防御策を踏まえたうえで、こういったサービスと向き合っていくしかないのかもしれません。
これだけ共働き夫婦が増加している現代では「あったら助かる」というレベルを超え「なければ困る」サービスになっています。
ベビーシッターマッチング会社がより保育者の質向上に関わってほしいというのはもちろんですが、僕たち親も賢く立ち回っていきましょう。それが最大の自衛策だと思います。
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